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年齢を重ねた頭皮ほどダメージが大きい? 見落としがちな春の紫外線対策

桜の時期も過ぎて季節はまさに春爛漫。日中は初夏を思わせる日もあって、外出する機会も増えたのではないでしょうか? 
でも実は春の紫外線は要注意。夏ほどじゃないから大丈夫と思いがちですが、冬にあまり紫外線を浴びていない頭皮は耐性がなく、少々の紫外線の刺激にも弱くなっているというのです。
 

 
しかも、歳をとるごとに水分量が減る頭皮が受けるダメージは増していく、というのですから油断していられませんね。
日差しは柔らかくても、ぐんぐん降り注ぐ紫外線。頭皮は顔の2、3倍も浴びるといわれています。そこで今回は、見落としがちな春の紫外線ダメージと対処法についてご紹介します。

 

4月から紫外線の量は増え始める

 

「UV対策は夏からで良いのでは?」とお考えの方もいると思いますが、実は、春から紫外線量は徐々に増えて、頭皮や髪に降り注ぎ、悪影響を及ぼしています。
気象庁からのデータによると、4月から急に日射量が増え5月に最大となり、梅雨の時期には一旦下がって、7月8月に再び増えるとされています。
紫外線は、オゾン量や雲、大気中の不純物などを通過して降り注ぐため、日射量がそのまま紫外線量ではありませんが、5月以降は紫外線の影響の強さを指標化した「UVインデックス」が非常に強いを超える日が増えてきます。
UV対策は、紫外線の影響が強くなる今ごろからはじめるのがベスト。まだ暑くないから大丈夫と、油断しないようにして下さい。

 

紫外線は頭皮にとってダメージが大きいもの

しかも、今の時期まだ紫外線に無防備な頭皮が日焼けのために炎症を起こすと、毛母細胞がダメージを受け、抜け毛や薄毛の原因になる場合があります。
直射日光を浴びた頭皮は乾燥しやすいため、普段外的刺激から守っている角質層のバリア機能が低下し、侵入した刺激物によって髪を育てる組織が破壊されることもあるのです。
さらに、紫外線を浴び続けると、エラスチンやコラーゲンなどが破壊されて頭皮の弾力が失われ、血行不良に陥って髪へ栄養が運ばれにくくなって、脱毛につながる可能性も出てきます。
何気なく浴びている太陽の日差しですが、髪の生育に様々な悪影響を及ぼしていることも理解しないといけません。

 

 

年齢を重ねた頭皮は、特に注意が必要

頭皮は顔の皮膚と同様に、角質層、表皮、真皮、皮下組織から成り立っていますが、大きく違うのが、水分量です。
頭皮は体のほかの部位に比べて、角質層の水分量が少なくいため乾燥しやすい傾向にあります。
さらに年齢を重ねていくごとに、皮膚のうるおいを保っているセラミドなどの細胞間脂質も減少するため頭皮の乾燥がいっそう進んでいきます。
こうした状態の頭皮に、いきなり紫外線が当たると角質層がダメージを受けて保湿機能が低下し、著しく乾燥することになりかねません。
頭皮の日焼けはそのままにしていると、皮膚が赤くなったり、ヒリヒリ痛んだり、乾燥などの症状が現れてきます。これが白髪や薄毛を引き起こすことにつながるため、予防やその後のお手入れが大切になってきます。

 

日焼けによる頭皮トラブルには何がある?

炎症・やけど

強い紫外線を受けた頭皮は、炎症が起きて軽いやけどのようになり、赤くなり、ヒリヒリ感などの症状が現れます。
またかゆみが出た場合などに我慢できずにかきむしると、ますますひどくなることがあります。

 

乾燥

紫外線を浴びることで水分が失われて乾燥します。
そうなると頭皮の奥の角質層でバリア機能が低下してしまい、空気中の化学物質や花粉などで肌トラブルが起こりやすくなります。
こうしたことのサインとして、普段使っているシャンプーが合わなくなる場合もあります。

 

薄毛や抜け毛が増える

頭皮が日焼けして炎症や乾燥が引き起こされ、さらに炎症が毛穴にまで広がると、薄毛のリスクも高まります。
また乾燥によってかえって皮脂の分泌が増えますから、頭皮の毛穴詰まりを起こして抜け毛の原因になりかねません。
頭皮環境が乱れると髪へ栄養が行き渡りにくくなって、薄毛につながる可能性もあります。

 

白髪になるリスクも上がる

黒い髪の色をつけているのは、色素を作り出す細胞のメラノサイトです。
紫外線の刺激でメラノサイトがダメージを受けると、メラニン色素の生成が低下し、髪を黒く色づかなくなり白髪になっていきます。

 

 

春の頭皮トラブルを予防するケア法

春から増え始める紫外線や汗、皮脂などから頭皮を守るためには、どのようにしたら良いのでしょうか。ここからは日焼けが引き起こす頭皮トラブルの予防や対策をご紹介します。

 

保湿ケアは必須

日焼けによる頭皮の乾燥を悪化させないためには、顔と同じような保湿が重要になってきます。
頭皮に水分を補給することは、頭皮が硬くなってしまうことを防ぐ作用もあります。
また紫外線に当たると、皮脂は酸化した油のようなキツい臭いを発しますので、保湿は頭皮臭を防ぐ効果もあり、これからの季節に必要なお手入れです。
保湿成分を配合した育毛剤などで頭皮をうるおし、血行をよくする頭皮マッサージも行いましょう。

 

紫外線を防止、おすすめUVカットスプレー

髪が薄くなってきた方は特に、直射日光を頭皮に受けやすいといえます。
お出かけの際には、紫外線をカットするだけでなく花粉やほこりを寄せつけない効果のあるUVカットヘアスプレーもおすすめです。
頭皮用日焼けクリームなどを直接地肌に塗り込むと、刺激が強すぎることもあります。
ご紹介したヘアスプレータイプか、帽子や日傘などで頭皮の紫外線予防をした方が無難といえます。商品はドラッグストアなどでも販売していますので、チェックしてみましょう。
またこれからは初夏を思わす日も出てきます。そんな時、頭に汗をかくのを抑えるアイテムにとして、首元を冷やすネッククーラーを取り入れてみるのも良いでしょう。

 

頭皮クレンジング

頭皮の乾燥から皮脂が増えることもありますので、頭皮の毛穴や汗腺の汚れはシャンプーの前にクレンジング剤を使ってケアしましょう。
マッサージをしながらしっかりとクレンジング剤を馴染ませてみて下さい。
頭皮がほぐれることでより一層、毛穴や汗腺から汚れを浮かび上がらせることができます。

 

紫外線を浴びて硬くなった頭皮をマッサージ!
春の紫外線や気温が上がって汗や皮脂が増えることなどによって、様々なダメージを受けている頭皮。
頭皮は筋肉が少ない部位なので、血液を巡らせる働きのポンプ機能を果たせないため、血流が滞りやすいといえます。
頭皮マッサージをぜひ取り入れていきましょう。
地肌をやわらかくほぐしてあげると血液の滞りが改善され、紫外線の刺激で弱った毛母細胞を助けることにもつながります。
できれば毎日5分間、次の手順で頭皮マッサージを続けてみてはいかがでしょうか。

 

 

5分でできる頭皮マッサージ

1 まず頭皮をリラックスさせる

マッサージに入る前には、体の力を抜いてリラックスさせて、1〜2回深呼吸しましょう。

 

2 こめかみをほぐす

頭の両サイドのこめがみ付近に、左右の親指以外の4本の指を当てます。
耳の上から頭の上に向かって、やや強めに押しながら円を描くようにてマッサージしていきます。頭皮を意識的に動かすような感覚でゆっくりとやってみましょう。

 

3 頭のてっぺんをほぐす

頭のてっぺんをほぐしていきましょう。親指を左右のこめかみに置きます。それを支えにほかの指を額の生え際から頭頂部へ向かって動かしながら、3回往復もみほぐします。

 

4 リフトアップする

顔の輪郭を引き締めていきます。両耳の前に親指を当て、そのほかの指は側頭部に置きます。
その位置から親指を耳の上付近まで動かしていって、少し窪んだ部分をやや強めに押しましょう。
その後、指を押し当てたまま、親指を後頭部の斜め上に持ち上げるようにマッサージします。この一連の動きを2、3回繰り返します。

 

5 後頭部をほぐす

うなじに親指を置き、そのほかの指で後頭部全体をつかみます。その状態から頭頂部まで指の腹を3往復上げ下げさせます。
最後に首の後ろにある首の後ろの太い筋肉の外側にあるツボ(点柱)や天柱の指1本外側にあるツボ(風池)を親指で刺激しましょう。

 

まとめ

薄毛の原因は、新しい生活でのストレスやホルモンバランスの乱れなど多岐にわたり、複雑です。そしてなんとなく浴びている紫外線にも注意が必要です。
春はうっかりして紫外線対策を忘れて外出しがちですが、一般的に春は髪が育ちやすい育毛時期でもあるため、できるだけ紫外線の刺激によって妨害されないようにしたいものですね。
5月になるとかなり紫外線が強くなりますので、今のうちから頭皮を守って日頃の薄毛対策の効果を最大限に出せるようにしてきましょう。