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危険な毛根の状態とは? 抜け毛をチェックして見つける薄毛の原因

11月までは抜け毛が多い時期ですが、それにしても薄毛具合が気になるという方は抜けた毛の毛根を確認してみましょう。
いつも捨てているかもしれませんが、毛根には髪の健康状態が表れています。
抜け毛や薄毛の原因を見つけられる可能性もありますので、今回は、季節性による正常な抜け毛と、そうでない危険な抜け毛の違いをご紹介します。
さらに毛根が不健康になってしまう理由やその予防方法も併せてお伝えしますので、「最近、髪のボリュームがなくなって心配…」という方はぜひ参考にしてみて下さい。

 

 

毛根の状態で“薄毛危険度”がわかる?

髪を作る元となる毛根部分にある毛母細胞が、正常に分裂を繰り返すことで髪が生え成長していきます。
しかし毛穴に汚れが詰まっていたり頭皮が乾燥していたり、何かのトラブルがあると毛根の働きが滞り、その結果として抜け毛が増え、薄毛を進ませてしまうこともあります。
そこで抜け落ちた毛をチェックして今の状態を判断することが、薄毛対策に役立つことにもなるわけです。
ただし、「どんなものが不健康なのか分からない」という方もいらっしゃいますので、心配いらないタイプと、注意すべきものについて解説していきます。

 

マッチ棒のような状態ならOK

 

抜けた毛の根っこの部分、つまり毛根に膨らみがあって、毛先に向かって細くなっている、マッチ棒のような形のものは正常といえます。
毛の全体が太くて、しっかりとハリがあるのも特徴です。
抜け毛の中にはその部分が白くなっているものもあります。それはその毛髪が寿命ギリギリまで成長した証拠です。
普通、髪の毛の色を作るメラニン色素は毛根から吸収され、毛先に向かって色が付いていきますが、寿命を迎える毛はもうメラニン色素を吸収しなくなっています。
そういったことから毛根が白い状態で抜けるのです。
また、中には「毛根鞘(もうこんしょう)」と呼ばれる透明な膜が付いたまま抜けているのもありますが、これも正常な毛です。
毛根鞘は、髪と頭皮を接着させるためのもので全てに存在するので、もし付いていても心配はありません。

 

危険なのは「毛根がない」状態

薄毛を進ませている抜け毛には、毛根が付いていません。
床に落ちたり枕に付いていたりした毛髪を見て、もしない場合はAGA(男性型脱毛症)や円形脱毛症の可能性があるかもしれないのです。
通常、髪は成長期から退行期、そして休止期といった順番に成長していき、抜けていくのは休止期に入ったものです。
それに対してAGAや円形脱毛症である場合は、成長期の途中で髪が抜けていきます。
成長期なのに抜けてしまう髪の毛には毛根がないのが特徴なので、そういうタイプを見つけたら注意が必要です。
ほかにも、次のようなものは危険な抜け毛のサインになりますので、一度ちゃんと確かめてみることをおすすめします。

 

■抜け毛全体が細い
■毛根が黒い
■毛根の形が歪んでいたり尖っていたりする
■毛根から新しい毛が生えている

 

このような状態は、栄養不足や血行不良などから起こっているといわれています。
そのまま対策しないでいると、さらに抜け毛が増えたり発毛しにくくなったりすることもありますので、見つけたら早めに頭皮環境を改善しましょう。

 

毛根が不健康になる原因に考えられること

実は普段の生活の中にも毛根の状態を悪くする習慣が潜んでいます。当てはまる項目がないかチェックしていきましょう。

 

1日に何度も髪を洗っている

髪や頭皮を清潔に保つのは大切ですが、洗い過ぎるのは逆に頭皮環境を悪くする可能性があります。
運動した後や汗をかいた後は、臭いや汚れが気になってその都度、髪を洗いたくなりますが、髪を洗う回数が増えるということは頭皮を擦り過ぎたり、必要な油分が失ったりすることにもなります。
皮脂を取り過ぎると、乾燥してフケやかゆみが生じ、皮脂の過剰分泌が促されて、結局、頭皮環境に悪影響を及ぼすことになってしまいます。
特に洗浄力の強い、刺激性のあるシャンプー剤を使った際は、炎症を起こす場合もありますので、できるだけマイルドなアミノ酸系のものを使い、よく洗い流すようにしましょう。

 

脂肪分の多い食生活をしている

食生活の乱れは、頭皮トラブルの原因になります。その例として肉中心で動物性タンパク質や脂肪分の多い食事を続けていることが挙げられます。
そのような食生活だと皮脂が過剰に分泌されて、毛穴に皮脂が詰まり髪の毛の成長が止めることにつながります。
またインスタント食品やスナック類などを頻繁に食べていることで、栄養が少ない状態になって頭皮トラブルにつながります。
髪の毛に必要な栄養素が行き渡らず、髪が細くなったり、抜け毛が増えたりしてしまいます。

 

ドライヤー熱やカラー剤などよるダメージ

髪を乾かす際のドライヤーの熱が頭皮に当たることや、ヘアカラー剤などの薬剤による刺激も、危険な抜け毛を増やす原因となります。
頭にドライヤーを近づけ過ぎると、頭皮が熱により炎症を起こしますし、ヘアカラー剤にはアルカリや界面活性剤など刺激性の高い成分が入っています。
そうした刺激物が頭皮に付くと、かぶれや炎症などの症状が出ることがあります。
またそれらの成分が毛穴に詰まって、毛根が正常に機能しなくなることも否定できません。縮毛矯正やパーマ剤、整髪力にも同じことがいえます。
薄毛の進行を防ぎたい場合は、熱を当てすぎることやカラー、パーマなどはできるだけ避けるようにしましょう。

 

ストレスが溜まっている

ストレス性の抜け毛として知られているのが、円形脱毛症です。
気が付くと頭に10円玉ほどの大きさの脱毛した跡が発生するもので、仕事や人間関係でストレスを抱え、精神的、肉体的な負担が続くと発症しやすくなるといわれています。
またストレス状態が続くことで、頭皮の血行不良や毛根の機能の低下も引き起こすといわれますので、過度な疲労や心労をしない工夫も必要です。

 

睡眠不足や運動不足

睡眠が足りないことや運動不足も、抜け毛の原因となります。就寝が深夜をまわっていたり、あるいは熟睡できていなかったりすると、成長ホルモンが十分に分泌されません。
その結果、髪の毛の成長が抑えられたり、傷んだ頭皮環境が修復されなかったりして、抜け毛が増えることもあります。
また運動不足の場合は、血行が滞って毛根に必要な栄養が行き渡らなくなります。

 


 

危険な抜け毛を減らすための方法

不健康な抜け毛を予防するためのケアポイントをまとめました。すぐに実践できるものばかりなので、できることから始めてみましょう。

 

ぬるま湯で髪と頭皮を洗う

1日1回のシャンプーが理想的ですが、どうしても1日2回以上髪を洗う必要がある時は、ぬるま湯で髪と頭皮を洗い流すだけでもおおまかな汚れは落ちますし、刺激物を避けることにもなります。

 

シャンプー剤の泡でこすらずに洗う

髪を洗う際には、シャンプー剤をしっかり泡立てて、その泡で先に頭皮をマッサージするように洗ってから髪を洗います。
ゴシゴシ擦らず優しいタッチで行い、その後はぬるま湯で十分に洗い流します。

 

ヘッドスパやマッサージを取り入れる

普段の洗髪だけでなく、気分転換も兼ねてヘッドスパや頭皮マッサージを受けるのも良い方法です。
ご自身でのマッサージするのも効果はあることはありますが、プロに施術してもらう方が毛穴詰まりがキレイに取れるでしょう。

 

育毛剤を使ってみる

抜け毛が気なり始めた方は、育毛剤を使ってみるのも方法です。頭皮の環境を整え、髪が成長しやすい土台作りをする手助けをしてくれます。
毛穴汚れや皮脂の除去、抗酸化作用なども期待できるものあるので自分に合う商品を探してみましょう。

 

毛根を健康な状態にするには、こうしたケアと一緒に生活習慣も見直すことを忘れずに。
ストレスを溜めないよう気分転換を上手にして、7時間睡眠を心掛け、タンパク質やビタミン、ミネラルを含んだバランスの良い食事のほか、寒くなるこれからの季節は特にストレッチや軽めの筋トレなどの運動を定期的に行う努力もしていきましょう。

 

まとめ

毛根の形は、毛髪や頭皮の健康状態に直結していることをお伝えしてきました。
正常な毛根とは白っぽくふくらみを帯びていますので、もし抜け毛をチェックしてみて色や形に異変があれば薄毛リスクが高まっていることのサインかもしれません。
毛根が細くなっていたり、あるいは無かったりという場合は、状態が悪化する前に対策することが大切です。AGAの特徴と同じ症状に心当たりを感じたら、できるだけ早めに専門医に相談することをおすすめします。