梅雨に入ると雨の日が多くて、外に出るのも億劫になってしまいがち。体を動かす機会も少なくなり、家でダラダラ過ごし運動不足に陥ってしまう方も多いと思います。
運動不足といえば、メタボや生活習慣病の原因というイメージがまず湧きますが、薄毛を招くことにつながってくることも忘れてはいけません。
この記事では梅雨時の運動不足がなぜ薄毛を招くのか。抜け毛や薄毛との関係を解説しながら、適切な運動法や行う時間や頻度について紹介します。
最近、抜け毛や薄毛が気になっている方は、梅雨こそ運動を取り入れて、頭皮と体調を整えていきましょう。
梅雨時の運動不足は、薄毛を招く原因に!?
生活の中に抜け毛や薄毛の要因となるものは色々ありますが、運動不足もその一つに挙げられます。
運動量が足りないと血行が悪くなり体の代謝機能も低下していきます。すると頭皮に十分な栄養素が届きにくくなり、髪の発育を妨げることにつながります。
そういったことを改善するためには、毎日の適度な運動を習慣づけ、血行不良を改善し代謝を上げることが重要です。
運動することで活性化する“成長ホルモン”
運動やレーニングを行うと分泌が増えるホルモンといえば、「成長ホルモン」です。
成長ホルモンには、タンパク質を合成して筋肉をつけ、代謝を促して脂肪の蓄積を抑える働きがあります。また髪の成長や、頭皮のターンオーバーを正常化し修復するのにも関係しています。
従って成長ホルモンを十分に分泌させることで、健康的な髪の生育を促し、抜け毛予防につながってくるといえます。
このホルモンの分泌には睡眠と運動、食事が重要で、特に就寝後から3時間の深い眠りの間に多く分泌されますが、実は体を動かすことによっても活性化されるということがわかっています。
特に運動中に、筋肉の収縮によって血流の制限がかかった時や、筋肉に刺激がかかり乳酸が蓄積されてpH値が上がるようなことで分泌量が増えるといわれています。
そういった刺激が得られる最適な運動というのが、ストレッチなどの収縮運動というわけです。
運動で薄毛リスクと体の不調を解消!
ジメジメ蒸し暑くなる梅雨には、体の不調を感じやすくなる方が多くなります。
雨や曇天が続き、気持ちが晴れないだけではなく、首や肩の凝り、頭痛、体がだるい、寝ても疲れが取れないなどといったことを訴える方は少なくないのではないでしょうか。
急な気圧の変化による自律神経の乱れや、湿気による不快感もさることながら、太陽の光にあたる時間が不足して、睡眠ホルモンの分泌が減り睡眠障害を引き起こすこともあります。
こういったことは、髪の毛の成長に必要な成長ホルモンが正常に分泌されない可能性が高まります。さらに神経伝達物質の減少からストレスや疲労感も見られAGAなどの薄毛のリスクが上がります。
このような状況をリセットするためにも、体を動かすことが有効だというのです。
厚生労働省の公式サイトに掲載の「健康日本21」では、運動がメンタルヘルスや生活の質を改善するといった内容が書かれ、具体的には、息が少しはずむ程度の運動(一回30分以上)を週2回以上行うことを習慣づけるよう推奨しています。
頑張り過ぎて途中でやめてしまわないよう、週2回程度から始めてみると良いでしょう。
梅雨時、薄毛予防のための運動について
雨続きで家にこもりきり、体がだるく固まってしまい、運動などできない…という方も、マッサージなどで状態を整えて、少しずつでも運動の習慣を作ってみましょう。
薄毛予防にとっておすすめなのは、ウォーキングや水泳、ボクササイズなどの「有酸素運動」ですが、その理由に以下のことが挙げられます。
1 血行を促進すること
2 体の代謝が活性化すること
3 自律神経が整い、成長ホルモンが増えること
髪に十分な栄養が行き渡るためには、頭皮だけでなく全身の血行が良くなくてはなりません。有酸素運動をして血の巡りが良くなれば、頭皮の血行も促進され、毛根へ酸素や栄養が届きやすくなり育毛へとつながりやすくなります。
また軽く汗をかいたり、筋肉に適度な負荷をかけたりすると代謝が上がりますので、ターンオーバーを整え頭皮環境も改善されるでしょう。毛穴に詰まった汚れや老廃物を取り除く作用もあります。
さらに運動には自律神経を整える働きもあります。汗をかいた爽快感や達成感が、自律神経のバランスを整え、血行不良や皮脂の過剰分泌の解消につながっていきます。
有酸素運動は毎日、無酸素運動は週1回が理想的!
できればウォーキングなどに代表される有酸素運動と筋トレなどの無酸素運動の両方行うことが大切ですが、ポイントはそれぞれの頻度です。
有酸素運動は、20~30分間行うと脂肪燃焼が始まり、基礎代謝が向上して頭皮環境が整い、育毛しやすい状態になっていきます。ゆったりと毎日続けていくのが好ましいといえます。
一方、無酸素運動は筋肉を作る上で取り入れたいのですが、筋トレなどをした後は筋肉が断裂し回復するまで約1週間かかるといわれています。
そのため1週間に1回程度で実践するのが望ましいといえます。
雨の日でも家でできる、おすすめの運動
これから紹介するのは、うっとうしい梅雨の間でも室内で簡単にできて十分な運動量になるものです。
「何をしたら良いのか分からない…」という方のために、軽い負担で済んで続けやすい有酸素運動を紹介しましょう。
踏み台昇降運動
家の中の椅子や階段などの段差を使って、一定の速度で登ったり降りたりするだけの運動です。段差さえあれば気軽にできて、ジョギングに近いエネルギーを消費できるおすすめのトレーニングになります。
衰えやすい下半身の筋肉を効果的に鍛えることができますので、最初は5分間、慣れたら10分ほど繰り返しましょう。
スキップ運動
リズミカルにステップを踏んでスキップするだけの運動です。これもまた家の中でできる道具を使わない有酸素運動です。
行う際は、腕を上下に大きく動かして、太ももを高く引き上げるように行うとさらに高い効果を得られます。
繰り返すことでふくらはぎの筋力もアップし、 血流促進と血管力の向上にもなって梅雨時期のむくみ対策としても役立ちます。
ラジオ体操
誰もが知っているラジオ体操。音楽を聴くと自然と体が動いてしまうほどお馴染みの体操ですが、これは全身を使えるおすすめの運動です。
ラジオ体操の第一、第二の体の動きには、 関節の曲げ伸ばしなどのストレッチの要素から、 肩こりや腰痛の改善、呼吸器や内臓の強化など健康につながる動きがバランスよく組み込まれています。 運動不足の方は毎日の日課にしてみてはいかがでしょうか?
エア縄跳び
実際に縄を持たずに、縄跳びの動作を行う運動です。
実際に縄跳びを家の中ですると家具に縄がぶつかったり床を傷つけたりして難しいですが、エアだとそのような心配もありません。
どこでもちょっとしたスペースがあれば、すぐに取り組める有酸素運動です。腕を回しながら、軽くジャンプする動作を3分ほど続けましょう。
軽めのスクワット
スクワットも、家の中の少しのスペースでできる運動です。
体の中でも一番大きな筋肉のついている太ももや臀部の筋肉を鍛えて代謝アップを図るのにおすすめです。
足を肩幅に開き、背筋を伸ばし、胸を前に向けた状態でゆっくりと腰を落としていきます。
つま先よりも膝が前に出ないように意識して、床と太ももが平行になるまで腰を落としてキープ。ゆっくり戻しましょう。
10回ぐらいを1セットにして、できれば一日3回行うと筋肉が鍛えられます。
ストレッチ
携帯電話やパソコンを長時間使用し続ける生活は、神経が緊張状態に陥り血行不良を招いています。
血行不良は、頭皮環境の悪化や髪の成長を妨げる原因でもあるのでストレッチで緊張状態をほぐしてあげましょう。
特に頭皮の血行を促すためには、首と肩を回しながら肩甲骨や首回りなど上半身のコリをほぐすと効果的です。
まとめ
運動したくても外は雨。ジョギングやウォーキングはままならず、気分も乗らず、体を動かすことも減ってしまいがちな梅雨。
今回はこうした天候による条件をはね返し、汗をかいてスッキリできるような運動をご紹介しました。
運動は、血流を促し老廃物を排出し、髪が育ちやすい頭皮状態が作られますので、メンタルや生活の質の改善だけでなく薄毛予防にもおすすめです。
運動しながら音楽を聴いたり、飲み物なども用意したりしてこの時期の運動不足を乗り切りましょう。