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5月の頭皮は紫外線A波のダメージに注意! 今すべきUV対策とは?

晴天が多く爽やかな気候が続く5月は、外出するには絶好の季節。でも、紫外線量が高まるタイミングでもあることを、忘れてはいけません。
地上に届く紫外線はA波とB波があるのですが、A波は5月にピーク近くまで達します。しかも頭皮にとって怖いのは、この紫外線A波の方。
B波に比べて波長が長く、曇りでも室内にいても皮膚の奥まで到達し、日焼けした感覚がないままジワジワと細胞組織を破壊していきます。
この時期、頭皮が敏感になり、激しいかゆみや、痛みに襲われるなどのトラブルも実は急に増えた紫外線A波が原因ということも!
そこで、今回はA波の影響についてお伝えしながら、頭皮を守るケアもお教えします!
 

 

紫外線UV、A波とB波どっちが怖い?

まだこの時期は夏でもないし、日焼け対策しなくても大丈夫と思われている方は多いかもしれません。
でも「日中屋外にいたら、頭皮が日焼けして赤くなった!」 そういった経験はありませんか? 意外なことに紫外線は、5月に入ると夏に近いレベルで降り注いでいます。
紫外線はUVとも表し、UVA(紫外線A波)、UVB(紫外線B波)、UVC(紫外線C波)という波長の異なる3タイプがあります。
C波はオゾン層に吸収されて地上に届かないため、直接肌への影響はありません。
問題なのがUVAとUVB。どちらも肌にダメージを与えますが、主に頭皮や肌内部へのダメージの大きいのはUVAの方です。
しかも紫外線A波は5月には、すでにピーク近くに達するということですから、しっかりA波について知っておきましょう。

 

UVAとUVBの特徴は?

UVA(紫外線A波)

A波は4月から8月が最も多くなるものの、一年を通じてピーク時の1/2以上は降り注いでいます。また夕方になってもあまり減らないという特徴があります。
さらに怖いのが、波長がとても長く、曇りや雨の日も、ガラス窓も通って肌に到達し、肌奥の細胞組織にまで届いて、その害が蓄積してしまうということ。
曇りでも、晴れの日の約60~80%もの紫外線が届いているともいわれています。

UVB(紫外線B波)

こちらは一年を通じて降り注ぐ量が変化し、春から増え5月から8月にピークを迎えますが、それ以降は下がり10月から3月には比較的少ないのが特徴です。
主に正午頃がピークで、午後4時まで降り注ぎます。また波長はA波ほど長くなく、肌表面に炎症を起こして軽い火傷のようなダメージを与えますが、皮膚の奥の細胞までは達しないといわれています。

UVAが与える頭皮や髪への影響

紫外線A波は、B波のような急な炎症がないため、気がつかないうちに時間をかけて頭皮の内部の毛根細胞を破壊してしまう、という危険があります。
具体的にどのようなダメージがあるのか見ていきましょう。

抜け毛や薄毛が起こる

髪の毛を作る元となっているのが頭皮の内部にある毛母細胞ですが、これがA波の刺激でうまく機能しなくなることがあります。
それにより抜け毛が増えるだけでなく、新たな髪も作られなくなり、薄毛が進むことになる可能性があります。

髪の毛の劣化

紫外線を浴びた髪の毛は、乾燥して柔軟性を失い、キューティクルが剥がれ、頭皮内部の毛髪を黒くしている色素のメラニンが破壊されます。
よって赤茶けて焼けたような髪色になり、枝毛、切れ毛、裂け毛などの原因にも。

白髪が増える

毛根にあるメラノサイトが、紫外線A波のダメージにより破壊されることで、髪の毛を黒くする細胞を失い、白髪が発生するともいわれています。

乾燥によるフケやかゆみ

UVA、Bともに頭皮が紫外線を浴びると、頭皮の表面や内部が炎症しているのと同じような状態です。
その部分では、頭皮のバリア機能が傷つけられ、保水機能も低下します。そのため乾燥しやすく、少しの刺激でも敏感になり、フケやかゆみが出てきてしまいます。

 

今から髪と頭皮のためのUVケアを!

お伝えしてきたように、紫外線は夏だけでなく、1年中降り注いでいます。
そしてこの時期は特に、ジワジワ進行するため、うっかりしがちなUVAに注意ということもお分かりいただけたかと思います。
頭皮は、抜け毛を防ぎ、髪の毛が育つための大切な土壌。まだ大丈夫と油断せずに紫外線から頭皮や髪の毛をしっかり守りましょう!

1) 帽子や日傘で、直接的にダメージを防ぐ

まず日射しを避けるためのアイテムでUV対策をしましょう!!
帽子や日傘は、洗濯しても効果が落ちないUVカット加工されたものを選びます。
加工が施された帽子には、UPF(紫外線保護指数)という表示がありますが、この数値が15以上で効果が認められ50が最高値で、さらに効果が高いものには50+と表記されています。これからの季節は30以上のものを選びましょう。
日傘は、99%以上太陽の光を遮断する「遮光傘」と表記されたものを選ぶなどして、頭皮から紫外線が侵入するのを防ぎましょう。日傘も帽子も、色は黒、赤、青がおすすめです。

2) 頭皮用日焼け止めスプレーを使う

紫外線が頭皮内に侵入するのを防ぐ日焼け止めも、積極的に使いましょう。
市販の頭皮用日焼け止めスプレーには、 “紫外線吸収剤” や “紫外線散乱剤” などの表記があります。
皮膚に刺激の与えないのは、散乱剤の方ですので、髪への影響が気になる方は、こちらがおすすめです。
また、PF50とかPA++++という表記にも意識してみましょう。このPFという指数がUVBを、PAがUVAをブロックする指数です。
この時期はPA+表記が多いものを選ぶようにしてみて下さい。真夏以外でしたら、PFは30程度でも大丈夫です。
深くまで届くUVAのブロック力に注目しながら、これからの時期は皮脂の臭いも気になるので、選ぶ際には汗吸着パウダー入りのサラサラタイプや、普段のシャンプーで落としやすいものを選んでみましょう。
さらに保湿ケアという点では、ヒアルロン酸や、コラーゲン、セラミドなどの美容成分が配合かどうかもチェックしましょう。

3) シャンプー後にUVカットトリートメントを

頭皮用の日焼け止めを使った時は、シャンプーをしっかりして落とすことが必要です。
中には落ちにくい成分が含まれていることもあり、丁寧に洗いたいところですが、紫外線を過剰に浴びた頭皮は、しっかり洗うと敏感になり乾燥しやすく、かゆみやフケの原因になることもあります。
そういう方は、UVカット効果のあるトリートメントを使うことをおすすめします。

 

“うっかり日焼け”をしてしまった際のケア

つい紫外線を浴び過ぎてしまったということもあります。その場合は、スキンケアと同様に頭皮も早めに対処することが肝心です。

できるだけ早めに冷やす

日焼けした頭皮は熱をもっています。できれば、放置せずに濡れたタオルや冷たいシャワーで、頭皮の温度を下げること。熱を下げることで炎症を最小に抑えられ、かゆみも収まってきます。

頭皮用の化粧水で水分を補う

頭皮用の化粧水は、濡らしたタオルやシャワーですぐ冷やせない時にも重宝します。
シャンプー後に使う事はもちろん、日中に外を歩いて気になったらシュッと一拭きという使い方もできますので、普段からスプレータイプを携帯するのもおすすめです。

水分と栄養を補給するケアを

髪の毛は皮膚と違って、再生機能がありませんから、紫外線を浴びた後のケアがより重要です。 放置するほど、どんどんダメージが進み、抜け毛の原因になります。
しっかり水分や栄養を与える美容液やトリートメントケアも取り入れてみましょう。

かゆみが出た場合の処置

頭皮がかゆいと感じると、つい掻いてしまいがちですが、爪を立てて引っ掻くと頭皮を傷つけて、炎症が悪化してしまいます。
どうしてもかゆみが我慢できない際は、指の腹で優しく触るか、化粧水スプレーでかゆみを緩和させて下さい。頭皮専門皮膚科で、かゆみ止めを処方してもらうのもおすすめです。

まとめ

一年の中で今は、比較的頭皮ケアを気にしなくても良さそうな時期と思いがちですが、実は油断は禁物! この時期の紫外線、特にA波はかなり多く、紫外線対策を怠ると、後の抜け毛の原因になったりもするのでご注意下さい。
帽子や男性用日傘、頭皮用の日焼け止めなどは色々なタイプが出回っています。機能性はもちろん、使用感や香りなども試して、自分に合ったものを使ってみて下さい。
できるだけ紫外線から頭皮を守って、将来の抜け毛を防ぐ習慣をつけていきましょう。