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今年は花粉の飛散量が倍増⁉ 頭皮を守るために1月下旬から花粉対策を!

 

いよいよ憂鬱な花粉シーズンが始まります。花粉の飛散中はずっと、くしゃみや鼻水に悩まされ、さらには頭皮がかゆくなる、炎症を起こす、抜け毛が増えるなどの症状を訴える方もいらっしゃいます。
それらの症状は、頭皮に付着した花粉によって起こるアレルギー反応かもしれません。
そこで気になる今年の花粉状況ですが、ウェザーニュースが発表した2025年春の花粉飛散予想によると、2月上旬に飛散が始まり、その量は平年を超える地域が多く、特に西日本は平年比200%以上に達する所もあるとのこと。
飛散量が昨年を大きく上回る見込みと聞いて、ますます頭皮や髪への影響が心配されますね。今回は、そんな花粉と薄毛の関係や、今からすべき対策法について解説していきます。

 

花粉は髪にどんな影響を及ぼす?

花粉が大気中に飛散していると、衣服だけではなく髪の毛や頭皮にも花粉が付いていますから、それがいったいどんな影響を与えるのかをまず知っておきましょう。

 

髪に付いた花粉が頭皮をむくませる

花粉を吸いこむことによって、体内で水分の停滞が生じます。花粉症の症状である涙や鼻水が止まらないといったことは、その溜まった水分を外に出すためといわれています。
そして、その水分の滞りは顔や足にむくみを引き起こしますが、花粉が髪や頭皮に付いた場合は、頭皮にむくみが起こり頭皮環境に悪影響を与えます。
むくみは頭皮の血流を悪化させますから、毛髪を作り出す毛母細胞に十分な酸素や栄養が行き届かなくなり、細胞の働きも阻害することになるのです。
 

花粉のアレルギー反応による毛乳頭の炎症

花粉症は、体がアレルギー反応を起こした状態です。アレルギー反応は、外から侵入した花粉などの刺激物を体が異物と判断して、それを排除しようとして起こる反応のことで、くしゃみや、鼻水、涙がそれにあたります。
この花粉アレルギー反応が、頭皮の奥の毛根にある毛乳頭で起こると炎症を引き起こし、毛乳頭の細胞がダメージを受け続けます。よって健康な毛髪が成長する前に抜けていくという症状が出てきます。
また炎症によって痒みが起これば、頭をかく回数が増え、頭皮を傷つけて環境を悪化させてしまうことにもつながります。
 

頭皮が荒れてバリア機能が低下

花粉の季節には、頭皮に赤みやくすぐったいようなかゆみ、チリチリした痛みが現れることがあります。
冬は頭皮も乾燥し、本来備わっているバリア機能が低下してしまい刺激に弱くなっています。そのような状態の中、花粉が髪の毛や頭皮に付着してしまうと、肌荒れを起こし、体が過剰に反応してしまうことがあるのです。
そうしたことで、かゆくなった頭皮を掻くと頭皮が傷つけられ、ますますバリア機能が弱まりフケや炎症を引き起こします。
炎症は頭皮の血流を悪くさせてしまうので、抜け毛が増えて薄毛へとつながる原因になります。

髪には想像以上に花粉が付着!?

毎年のことだから、十分、花粉対策には気を付けているという方でも、意外と盲点となっているのが髪に付く花粉。実は、髪の毛には衣服よりも大量の花粉がついてしまうのですが、それは次のような理由から起こります。

 

乾燥による静電気が生じている

まず挙げられるのが髪の静電気です。空気が乾いている日や、髪のうるおいが不足して乾燥している時は静電気が発生しやすくなっていて、大気中の花粉を引き寄せている可能性があります。

 

皮脂分泌が多く、ベタついている

髪の表面に頭皮から分泌された皮脂が付いていて、ベタベタしている時は、花粉も付きやすくなります。
べたつくタイプのスタイリング剤を使っている方や、朝シャンして髪が乾ききっていないうちに外出する方も花粉が付きやすくなるため、油断せずにしっかりと対策を!

 

キューティクルが開いている

髪の表面は、うろこ状のキューティクルで覆われていますが、乾燥や間違ったお手入れのダメージによりキューティクルが開いてしまうと、その隙間に花粉が侵入しやすくなります。
乾燥やキューティクルの開きは、花粉だけでなくPM2.5や黄砂などの汚染物質も付いてしまう原因にもなるので注意が必要です。

 

突起のある花粉の形

花粉の形状が髪の毛に引っ掛かりやすいという点もあります。スギ花粉には、大きな突起が一つあって角のような形をしており、ヒノキ花粉は、ごく小さな突起がたくさんついた丸い形をしていますから、髪に引っ掛かりやすいのです。

 

花粉シーズンに取り入れたい対策とは?

残業や飲み会で帰宅が遅くなった日には、玄関から寝室に直行してすぐ寝たい!と思うことがありますよね。
でも、そのようなことは、髪に付着した花粉を室内にまき散らして歩くことになり、着替えの際に床に落ちたり、寝ている間に枕まわりに散らばったりして頭皮に広がってしまいます。
花粉の時期には、朝起きたら突発的に症状が強まる、花粉のモーニングアタックに悩まされる方もいらっしゃいます。
これは、髪に花粉がついたまま起きぬけに歩き回ったり、暖房を付けたりした時に、室内に持ち込まれた花粉が舞い上がることが原因と考えられています。
このように花粉が毛髪や頭皮に与える影響は少なからずあり、薄毛や抜け毛を進ませる要因になっています。
では、花粉症の症状があり薄毛ケアもしたいという方は、どのような対策をしたら良いのでしょうか。
基本的には一般に行われている花粉症の対策と同じで、「花粉に触れない」、「家に持ち込まない」に尽きます。具体的にどうしたら良いのか、そのポイントについてご紹介します。

 

玄関でブラッシング、花粉を落とす

帰宅したら室内に入る前に、玄関で衣類や髪の毛から花粉を払い落とす習慣をつけましょう。できれば玄関に、衣類用のブラシと一緒にヘアブラシも用意しておいて下さい。
ブラッシングにおすすめの素材は、豚毛や椿油仕上げの柘植(つげ)などの天然素材や、静電気防止加工が施されたものです。
プラスチックやポリエステルなどの静電気が起きやすいものは、できるだけ使わないようにします。

 

髪や頭皮のうるおいを保つヘアケア

帰宅したらなるべく早めにお風呂に入り、シャワーを使って髪や体に付いた花粉を洗い流すのは大切な対策になりますが、髪を洗った後の保湿ケアにも気を配りましょう。
痛んでいたり乾燥していたりする髪は、静電気を帯びやすく花粉を引き寄せてしまいます。うるおいを残してくれる優しい洗い上がりのシャンプー、コンディショナーを使い、乾燥しないように優しく洗い上げましょう。
乾かした後には、髪の毛用のローションや美容液などを使って保湿に努めましょう。

 

洗髪後はドライヤーでしっかり乾かす

洗髪後の濡れた髪は、キューティクルが開いていて一番傷つきやすい状態です。傷んだ髪は絡みやすく、傷んだ部分に花粉が入り込みやすくなります。
洗髪後は、素早く乾かすようにしましょう。乾かす際は、はじめ清潔なタオルで水気を十分に吸い取ってから、少し低めの温度にしたドライヤーで根元からしっかり乾燥させることが大切です。
生乾きのままにすると頭皮に雑菌が増え、臭いの原因にもなるので、時間をかけて乾かすことは頭皮と花粉対策の両方に良い効果をもたらします。
ブローやブラッシングをする時は、洗い流さないタイプのトリートメント剤などをなじませると、摩擦を抑える効果も高まりますよ。

 

加湿器を使い、部屋の湿度を保つ

髪や肌の乾燥を進ませないためにも、エアコンを効かせた室内では加湿器を使用し、湿度が40〜60%になるようにするのが理想的です。
適度な湿度がある部屋は、空気中の花粉が水分を含んで重くなり、床に落ちやすくなる効果もあるため掃除機で排除しやすく、髪に付いたり鼻から吸い込んだりする量の軽減も期待できます。

 

室内はこまめに掃除を行う

花粉の季節はどんなに気をつけていても、完全に室内に花粉を持ち込ませないことは難しいかもしれませんが、部屋の掃除はこまめに行うようにして、毎日花粉を取り除きましょう。
室内の換気も欠かせませんが、空気の入れ替えをする時に花粉を大量に入れてしまう恐れがあります。換気のタイミングに気を付け、花粉の飛散が比較的少ない朝や夜に、窓を小さめに開けて短時間で済ませるようにしましょう
枕やシーツなどの寝具もこまめに洗濯したり、花粉が付着しにくい素材を選んだりすると良いでしょう。

 

外出する際は、髪に花粉が付きにくい工夫を

出かける時は、帽子を被るなどして髪の毛の露出を減らす、もしくは髪を短いスタイルにするなど花粉が付着しにくく工夫することも大切です。
また、ボサボサした髪の毛には花粉が付きやすくなるので、静電気が起きにくい獣毛や木製のブラシで髪を整えてから外出しましょう。

 

花粉対策用のヘアケアアイテムを活用!

スプレーするだけで手軽に花粉&PM2.5対策できる製品も多く販売されています。
髪や衣服に花粉が付くのを抑えて、目がゴロゴロしたり、開けづらくなったりする不快感も軽くしてくれる、こうしたアイテムも積極的に活用しましょう。
花粉が付きにくく、細菌、カビなどの微生物が増殖するのを抑える効果があるといわれる天然由来のグレープフルーツ種子エキスや、ユーカリオイル、ヨモギエキスを配合したものなどは頭皮への刺激も少なくおすすめです。
髪のスタイリング後に、髪の内側や表面など全体にスプレーするだけで、空気中の花粉やホコリなどの浮遊物によるダメージから髪をしっかりガードしてくれます。

 

まとめ

花粉が飛散するシーズンは、毎日の生活の中で花粉にできるだけ触れないよう、また、室内に花粉を持ち込まないよう、習慣づけていくことが大切です。
お伝えしたように、髪の毛についた花粉は意外と見逃しがちで、抜け毛を増やすことにもつながってきます。
室内に入る前にブラッシングして花粉を払い落とす、ヘアケアに気を配り、静電気が起こりにくい髪にするなどの、基本的でこまめな対策を取り入れてみて下さい。
髪の毛や頭皮を守る意識で対策していくことで、花粉対策そのものも一層より安心したものになりますので、ぜひ実践して頂き花粉の時期を乗り切りましょう。