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秋の夜更かしは髪にとって大きなダメージ? 寝不足と薄毛の危険な関係

涼風が吹いて過ごしやすい秋の夜長は、テレビや読書、ホームシアターとつい夜更かしをしがちです。蒸し暑かった夏の夜にはやる気の出なかった仕事や遊びも、秋の訪れとともに寝る間も惜しんで突き進んでしまうことが少なくないのではないでしょうか。
こうしたことで陥りがちなのが睡眠不足ですが、実は髪の毛にも大きなダメージを与えています。
十分な睡眠が取れずに体の機能が低下すると、まず影響を受けるのは実は頭皮環境という説もあります。一体それはなぜなのか、寝不足と薄毛の関係や良い睡眠についてお伝えしていきます。

 

 

睡眠は、体と髪の修復時間

ぐっすり眠った翌朝は、気力が充実し活気が戻った自分を感じることができます。その反対にあまり眠れていないと、頭もぼーっとして動きもダラダラになりますよね。
その状態は髪の毛にも同じこと。それは眠りが、昼間に受けたストレスや体内のダメージを修復する時間だからです。
毎日十分に睡眠をとることで分泌される成長ホルモンや免疫細胞などによって、免疫力を高め体力を回復させ、疲れから解放され翌日の活力が湧いてくるというわけです。
睡眠中に様々な細胞の修復作業を行うために成長ホルモンが分泌されますが、この働きによって髪の主成分であるケラチンというタンパク質は合成されます。
そのため、睡眠時間が短かったり熟睡できなかったりすると成長ホルモンの分泌が減り、髪にツヤやコシがなくなり、抜け毛が増えるといわれています。

一晩よく眠れないだけでも、体の機能が低下するといわれますが、最初に修復がストップされるのは、実は髪の毛や頭皮という説もあります。
毛髪は生命維持のための重要度が低いと体が判断して、優先順位の高い臓器などの機能から先にバックアップして髪の毛が後回しに。
つまり熟睡できないことによって、はじめに影響を受けるのは髪の毛といえそうですね。
薄毛や抜け毛の予防に、睡眠がいかに大切かをお分かり頂けたのではないでしょうか。

 

眠ることで、髪もしっかり育つ理由

睡眠が髪の毛にとって大切な時間というのは、睡眠不足だと体の機能へのケアが優先されるからだけではありません。
寝ることと、髪を育てることには、さらに興味深いメカニズムが働いています。
そこでつい夜更かししがちな秋の夜長の注意喚起の意味も含めて、寝不足とヘアケアの関係を明かしましょう。

 

髪は夜10時から、深夜2時までが勝負!

髪の毛が一番成長するのは、夜です。特に22時から2時の間は、副交感神経が最高に活発化し、成長ホルモンが大量に分泌されます。
ですから、遅くまで起きていたら長く寝れば良いということではなく、この時間帯に熟睡に入っていることが抜け毛対策につながるといえます。
最もリラックスし、ストレスから解放される時間でもあるので、より充実した回復と成長につながるのです。

 

頭皮を巡る血液量が比較的多くなる

睡眠中の横たわった姿勢は筋肉活動も低下し、頭が心臓と同じ高さになります。
そうなることで頭皮を循環する血液の量が増加することも、“寝る髪は育つ”理由の一つです。
こうしたことから、22時から2時の間を含んだ夜に眠りをとることが、ヘアケアには大切だと言われるのです。

 

睡眠を削る&浅い眠りはNG

深夜を過ぎてまで仕事したり、遊んだりすることは、育毛の時間も削っていることにつながります。
そして表面だけの睡眠ではなく、「深い眠り=質の良い眠り」を心がけることが重要になってきます。
例えば、寝る前にお酒を飲むと熟睡できると考える方もいますが、これは実は浅い睡眠の原因になっていることも多いといえます。
飲む量が多いと酔いが醒める段階で体は興奮状態になるため、しっかり眠れていないケースが意外とあります。

 

寝る時間と起きる時間を一定に保つ


毎日違う時間に寝て、起きていたのでは、体が睡眠の準備をするのに混乱してしまいます。それによって、寝入るまで時間がかかり、結局、短時間しか熟睡できなくなることも。
育毛のためには、毎日同じ時間に寝て起きる習慣を崩さないことを守りたいですね。

 

やりがちだけど、実は熟睡できない眠りとは?

日常の何気ない習慣にも、頭皮や髪に良くない眠りになる原因が潜んでいます。
快眠を妨げている盲点ともいうべきことに着目してみましょう。睡眠を悪化させていることをぜひチェックしてみて下さい。

 

寝る直前までスマホをいじっている

ベッドに入ってからスマホでネットショッピングやSNS、ゲームなどを楽しむ。その行為は、液晶画面から発するブルーライトが睡眠を誘う「メラトニン」のホルモン分泌を阻害してしまいます。
寝る直前に交感神経が優位になり、眠りに入る時間が遅くなり、浅い眠りのリスクが高まります。
就寝前の4時間の間にパソコンやスマホ、また読書をした場合の血中メラトニン量を調査したところ、メラトニンが増加する時間が遅くなり、深い睡眠に至るまでに時間がかかることがわかったというのです。
例えば寝室でスマホの充電をしない、手の届かないところに置いて寝る、ブルーライトカットフィルムを着けるなど就寝の1時間前には画面を見ないような工夫をしてみましょう。

 

Tシャツや短パンで寝ている

普段着ているTシャツや短パンで寝てしまう方も、眠りが浅くなっているかもしれません。走る際にはスポーツウエアが適しているのと同様に、睡眠時には体を締め付けないパジャマに着替える方が良いといえます。
特に肌触りがよく、吸湿、放湿性に優れた素材の物を選びましょう。

 

体が冷えている状態で眠ること

また秋も深まってくると、夜中や朝方の冷えにも注意しなくてはなりません。体が冷えると眠りも浅くなりますから、特に首や肩、お腹を冷やすのは禁物です。
できるだけ、長袖で肩や背中を覆うデザインを選んで、ネックウオーマーや腹巻きも利用するのもいいことです。

 

夕方以降にうたた寝をする

仕事から帰る電車の中や、夕食を食べた後のうたた寝。これは一見、体を休めることになるので良さそうですが、寝つけなくなる原因の一つになります。
体に疲労物質が溜まると、体を休めて修復しようと機能が働き眠気が出ます。そんな眠気に誘われて夕方にうたた寝をすると疲れは和らぎますが、再び疲れが溜まるまで眠れなくなることもあります。
夕方以降のうたた寝防止には、昼から15時の間に10分~30分ほどの昼寝が効果的です。横になって寝ないで目をつぶるだけでもOK。眠気を夜の就寝時間に合わせやすいといえます。仕事もはかどるので、許容の範囲でランチ後に実践してみて下さい。

 

イライラした気持ちで寝る

その日起こった嫌な事や心配を抱えて眠っても睡眠モードに切り替われません。
ストレスを感じている体は緊張し、交感神経が優位になります。熟睡に副交感神経を優位になっていることが必要です。
しかし寝酒には要注意。飲んだ直後はリラックスして寝付きも良くなりますが、アルコールは体内で交感神経を刺激するアセトアルデヒドという物質に分解されます。
そのため眠りが浅くなり途中で目が覚めるなど、睡眠の質は悪くなります。

 

うつ伏せで寝ている

なんとなく楽だから、うつ伏せで寝ているという方も要注意です。胸を圧迫しないあおむけ姿勢で寝る方が快適な睡眠ができる可能性が大きいといえます。
うつぶせ寝が心地よく感じている方は、寝具を見直してみてと良いかもしれません。夏の掛け布団は熱を逃がす素材のもの、冬は適度に保温し、放湿するものがいいでしょう

 

掃除をしていない寝室で寝る

清潔な部屋が睡眠中の呼吸と関係しています。鼻呼吸をスムーズに保っていることは深い睡眠を得るために大切ですが、ほこりが溜まって漂っている部屋では鼻呼吸が妨げられます。
また乾燥も鼻呼吸の妨げになります。秋からは空気が乾きやすいうえ、暖房器具を使うとさらに乾燥しますから、加湿器などで呼吸を助け、ほこりが舞い上がるのも抑えましょう。

 

まとめ

今回は、つい夜更かししがちな秋の夜長こそ注意したい、“眠りの質”についてお伝えしました。
睡眠は人生でとても重要な役割を果たしていますが、抜け毛や薄毛対策する上でも同じかもしくはそれ以上の影響があることもお分かり頂けたと思います。
過ごしやすくなったからといって、睡眠を疎かにするような行動は避けたいものですね。特に自律神経のバランスを乱さないことを守った上で、秋を存分に楽しみましょう。