薄毛や脱毛は年配の方だけの問題、と思っていませんか? 今は若いし髪の毛もフサフサなので心配しなくて大丈夫、と思っている方、実はそうともいえないんです。
なぜなら昔に比べ薄毛になりやすい環境や要因が様々指摘されており、若いのに薄毛で悩む方が増えています。
しかも食生活の乱れや睡眠不足などのダメージはずっと蓄積していくので、早めに改善していくことで、将来大きな差が出るといわれています。
今回はそんなことを説明しながら、10代20代の今、見直しておくべきことをお伝えしていきます。
10代から20代で薄毛が増えている理由
薄毛や抜け毛は中年男性がなるものというイメージがありますが、近年は10〜20代で薄毛に悩む男性が増加しているといった報告もあります。
その理由には、「ストレス度の高い生活環境」が大いに関係しているのです。
若年での脱毛症の方は、学校や職場、家庭などで何かしらのストレスを抱えている方が多く、ネットやSNSからも日々ストレスが蓄積して、気づいた時にはかなりの精神的負担となっているのかもしれません。
AGAや薄毛に悩む高校生もいるって本当?
最近は高校生でAGAに悩む方が増えている、といわれています。
もともとそういった遺伝子を持っていた場合は、日々のストレスが引き金となり、早めに発症することだって十分に有り得るでしょう。
生え際から髪の毛がM字型に抜けていく、頭頂部にO字型に抜けていくという、思春期後半に起こるストレス性脱毛症やAGAによる薄毛は、決して珍しいことではありません。
こういった症状が起こる原因や理由について、これから説明していきたいと思います。将来の発症予防のためにも、ちゃんと把握しておきたいものですね。
なぜ10代20代から薄毛対策を始めた方が良いのか?
その理由は、若者特有の環境にある!
高校生から男性ホルモンが増える
そもそもAGA(薄毛)の引き金になる原因の一つは、男性ホルモンです。
男性ホルモンの「テストステロン」が酵素と結合して、「ジヒドロテストテロン(DHT)」というホルモンを作り出してしまうことで発症します。
そして成長期である高校生は、このテストテロンの分泌量が増える時期ですので、AGAになりやすい要因を抱えている、ともいえます。
後にAGAになられる方の中には、実は高校生から自覚し始めていた、という方も多いのです。
スマホやパソコンの見過ぎ
ネットやSNSを長時間見続けていると肩や腰、頭部が凝って血行不良が起こります。
画面に神経が集中すると、まばたきも減り、血管が収縮して、頭部や肩や首、目の周りが凝ってきます。
それにより血液の流れが滞り、毛根周辺の毛細血管に栄養が届きません。
ビタミンやミネラルなど髪の毛に必要な栄養素は、血液によって毛根までたどり着くので、その流れが悪くなれば、当然発毛する力も弱くなりますね。これが薄毛の原因になります。
テレワークによる眼精疲労も要注意?
会社のテレワークの普及も、薄毛を引き起こす要因になっています。
液晶画面から発するブルーライトの波長は紫外線に似ていて、長時間浴びると目や神経を酸化させることにつながり、眼を非常に疲れさせます。
しかも眼の疲労回復のためには多くの栄養素を必要としますから、頭皮へ行くはずの栄養素も眼精疲労の回復に消費され、よって頭皮への栄養が不足してしまうのです。
お酒の飲みすぎも悪影響
ビールなど気軽に飲んでしまいがちなアルコール飲料も、大きな影響を与えています。
体内に摂取されたアルコールは分解されて、アセトアルデヒドという発がん性物質に変化します。
そのアセトアルデヒドを解毒する際には、ビタミンB群のナイアシンやアミノ酸、糖質、亜鉛といった栄養素が使われるのです。
つまりお酒を大量摂取すれば、髪に届けられるはずの栄養素が回らなくなってしまい、髪はやせ細り、抜け毛が増えてしまうというわけです。
当然、薄毛のリスクも増大します。
部活や学業、仕事のプレッシャー
若い方は、部活や学業、アルバイト、または仕事のプレッシャーや疲れなどによってストレスが溜まりやすかったりします。
また周囲からの意見や情報に強く影響を受けがちで、心身ともに髪の毛に悪影響を及ぼすことが考えられます。
常にストレスを感じていると、血管が収縮し血流が悪くなります。
ストレスは少しずつ溜まっていくもので、なかなか意識できないもの。簡易チェックを受けてみるなど、自分のストレスを自覚することも大事です。
10代、20代のうちに気をつけるべきこと
将来の薄毛に悩まないために、今から心がけていきたいことを以下にまとめてみました。
育毛剤なども有効ではありますが、まずは正しい生活習慣にしていくことから始めましょう。
しっかり睡眠をとる、ストレスのない毎日を心がける、食事に気を配り飲みすぎは抑えるなどの基本的な見直しだけでも改善効果が得られますよ。
インスタントやレトルト食を減らす
調理する手間もなく、すぐ食べられるので若い男性が摂りがちなカップ麺やレトルトなど。そういったインスタント食品は、活性酸素を多く作り出します。
過剰な活性酸素は体内の細胞を傷つけ、もちろん発毛を促す妨げにもなるので、インスタントや加工食品の摂りすぎには注意が必要です。
大豆食品の納豆、豆腐などの良質タンパク質や、緑黄色野菜を積極的に摂ると薄毛予防になります。コンビニでも売っているのでチェックしてみてくださいね。
脂っこい食事や、菓子パンなど糖分の取り過ぎも薄毛を進行させてしまいます。
また髪を育てる成長ホルモンは、22時から深夜2時までに分泌されるので、夜更かしせず、この時間帯にグッスリと眠れる生活にシフトしていきましょう。
筋トレより、有酸素運動がおすすめ!
有酸素運動は筋肉を使わずに、体に負荷をかけないようにして体を動かす運動です。筋肉をつけていく無酸素運動と違うので男性ホルモンの抑制ができます。
20分以上、運動を続けることで体に溜まっている体脂肪を燃焼させて、汗をかくことによって血液の流れがよくなります。
得られる頭皮への効果は、
・血流の流れが良くなる
・新陳代謝が良くなる
・ホルモンバランスが良くなる
・ストレスを解消できる
つまり新陳代謝がアップして血行が良くなると、栄養が毛根細胞に行き届き、ホルモンバランスも良くなってストレス解消につながります。
その一連の働きで、薄毛の原因となる男性ホルモンの悪玉テストステロンを減らしていくことが可能なのです。
頭皮ケアにおすすめの有酸素運動は、水泳、ジョギング、ウォーキング、サイクリングです。
休日には家にこもっていないで屋外に出て、好きな音楽を聴きながら軽くジョギングやウォーキングしてみるのも、気分的にも頭皮にもメリットがたくさんありますよ。
整髪料やヘアカラーはほどほどに
若い頃から薄毛になる方が増えてきた要因に、カラーリングやパーマ、整髪料などがあります。これらには、毒性のある成分も含まれることが指摘されています。
10代の頃からカラーリングしたりパーマしたり、強く刺激のある成分を使っていると、それが頭皮に入り込み、細胞を傷つけている恐れがあります。
知らず知らずのうちに毒性のある成分は蓄積されて、抜け毛が始まることにもありますので、ヘアカラーや整髪剤の過剰な使用も気をつけていきましょう。
まとめ
髪の毛は生えてくるし、太くてコシもあるから、今は薄毛なんて想像できないという方も多いかもしれません。
薄毛というのは、突如発生するものではありません。「髪の毛がたくさん抜けるようになってきた」と感じたときには、もう薄毛が進行している状態と考えられます。
また日本男性がAGAを発症する率は、20代30代で3割に達するということで、けっこう身近な問題といえそうです。抜け毛が目立ってきたら対策しようと思わずに、若い今から将来に備えて、予防に結びつく習慣を意識していきましょう。