HARG療法(ハーグ) > 今月の旬なニュース一覧 > ヘアスタイルを決めるワックスやジェル、抜け毛が増えやすいのはどっち?
春は新しい出会いの季節。これまでと違った学びの場や職場で新しくスタートするという方もいらっしゃるでしょう。
初対面における見た目の印象は大切ですから、髪型にも気を配りたいもの。そんな時に欠かせないのがスタイリング剤です。
一般的に、セットしやすくスタイルが長持ちするワックスやジェルを好む方が多いようですが、使い方次第で頭皮や髪の負担になることもあります。
また薄毛の原因になるのでは?という心配の声も聞かれますので、今回はこの二つが髪に与える影響について解説しながら、薄毛を心配される方はどんなタイプを使えば良いのかなどもご紹介します。ぜひ参考にしてみて下さい。
全国に店舗を持つ育毛サロンが、年齢不問の男女100名へ「抜け毛を増やすイメージがあるのはどちらか」と質問したところ、ワックス が58名、ジェルが42名という回答だったという報告があります。
これを見ると、ワックスの方が抜け毛の危険があると思っている方が半数以上いるようです。その理由として挙げたのが、
「重たい触り心地だから、頭皮や髪に負担をかけていると思う」
「お湯で軽く洗ってシャンプーを2回しても落ちた感じがしないから、髪に良いと思えない」
「粘度がある分、毛穴に詰まりそう」
など、粘り気が強く使用感が重いため、抜け毛につながると感じていることがわかります。
一方、ジェルの方が抜け毛につながると答えた方の理由は、以下の通りでした。
「液体状なので、頭皮や生え際に入りやすいため洗い残しが多くなりそう」
「頭皮についてベタつくことで、抜け毛が増えるのではないかと思う」
「量を多く使うような気がする」
など、液体に近いので皮膚に付着しやすいのではないか、また量も多めに使うことが髪や頭皮への刺激になると感じていることがわかりました。
こちらのアンケートでは、「どっちも髪や頭皮に悪そう」と思っている上で回答したという方も多くいたということで、理由はわからないけれど髪や頭皮に負担をかけている自覚があるようです。
基本的にワックスとは、主成分の油分を乳化させて固めのクリーム状になっているものです。
適量を手で伸ばして、髪にもみ込むようにしてスタイリング。固まり過ぎずに動きのあるスタイルも作れ、手直しもしやすいという特徴があります。
ツヤ出しタイプやマットタイプなど種類もあり、セット力も好みで選べ、髪の長さに関係なく使えますが、コシのない柔らかい髪にはあまり向いていません。
一方のジェルは、ポリマー樹脂と水を混ぜ合わせたもので、髪をカチカチに固めることができるのが特徴です。
ハード、ソフト両タイプの他、濡れたような仕上りのウェットタイプや軟らかめに仕上がるウォータージェルなどがあります。
セット力はあるのですが、スタイリングに目の細かい櫛やブラシは使えないということや手直しができないといった面もあります。
どちらかというと、短めの髪のセットに向いているスタイリング剤です。
一般にスタイリングするために含まれている成分の中に、頭皮への悪影響や薄毛を招くものがあるといわれています。
ワックスに含まれている主な成分は、
・合成界面活性剤
・アクリル樹脂系のフィルム形成剤
・アルコール
・シリコン油
・鉱物油などの油分
などですが、ほかにも酸化防止剤や紫外線吸収剤など、劣化を防ぐ成分などが配合されています。
そのため、完全に落とさずに寝てしまったり、洗ってもきちんと流せていなかったりすることで薄毛の原因となる可能性があります。
整髪剤の多くに含まれる合成界面活性剤は、油分をクリーム状の使いやすい形に変えるため、様々なスタイルを作るのに欠かせない成分です。
しかしながら、髪の元を作るタンパク質を変形させてしまい、薄毛を招く恐れがあります。
また頭皮に付いた場合、きれいに落とせないと毛穴詰まりを起こし、抜け毛が増えたり、新しい髪が生えにくくなったりして、薄毛の原因となる場合があります。
またワックスがついた髪や頭皮は、ホコリやゴミなどの汚れが付着しやすくなっていますので、不衛生になりやすいということもあります。
もしどうしても使いたい場合には、界面活性剤が抑えられていて、天然由来成分のシアバターやミツロウ、ホホバ種子油などが配合されているタイプをおすすめします。
手に取った感触が水に近く、感触が重くないジェルは大丈夫かというと、そういうわけでもありません。
適量とされる使用量も多いため、たくさん使ってしまいがちで、より頭皮に付きやすいという点があります。そして頭皮や根元に付いて固まってしまうとなかなか落とせません。
界面活性剤が含まれているのもワックスと同様で、汚れやホコリを吸着しやすく、タンパク質を分解する力もあります。
またホールド力が強めですが、クシやブラシを入れると髪がバラバラになるので、スタイリングをし直すため、再びジェルを付けるというような誤った使い方になりがちです。
重ね塗りする度に、毛は引っ張られ、頭皮や毛根を傷つけやすく負担がかかります。
そういったことから、ジェルはワックス以上に薄毛を招く原因になりやすいといえるかもしれません。
髪の毛が細いまたは抜け毛が気になるという方は、何を使えばリスクが少ないのでしょうか。強いて言えば、マットかパウダータイプのワックスといえそうです。その特徴を見てみましょう。
粉状で、髪に振りかけて使うタイプがパウダーワックスです。
サラサラしているので皮や髪の毛に付きにくく、髪の毛をふんわりさせることができます。キープ力は弱めですが、自然なボリュームを出すことが得意なので、髪が細い少ない方にもおすすめです。
軽い質感で、髪が細い方にも動きのあるスタイルができます。
こちらも、ふわりとボリュームをもたらすことができますが、油分が少なく、伸びにくいという特徴があるので、最初は手の平で良く伸ばしてから使用すると良いでしょう。
髪型を保つ力は優れているため、ヘアスタイルを維持したい方におすすめです。
髪の薄さが気になる方の場合、頭皮や髪に負担のかかる使い方は避けなければなりません。使う際には、以下のことに気をつけましょう。
■使用量を守り、つけすぎない
■直接地肌につけない
■その日のうちに髪を洗って落とし、よくすすぐこと
量をたくさん付け過ぎると簡単に洗い流せなくなるため、髪や地肌をゴシゴシ洗ってしまいがちです。頭皮が摩擦でダメージを受ける可能性があるので、適量を意識しましょう。
また、直接地肌につけると、毛穴を防いで炎症を起こす可能性があります。そうなると頭皮の奥の発毛細胞にまで影響を及んでしまい、薄毛につながるので注意が必要です。
洗髪する際も、洗い方やすすぎがいい加減で汚れが取り切れないまま寝てしまう、なども同様です。
力を入れずに優しくかつ丁寧に洗い、すべて洗い流して、その後は良く乾かしてから寝るようにしましょう。
使い方や落とし方に問題があると、薄毛を招く原因になります。正しく使うことで薄毛が進行するリスクは下げられます。
ワックスや整髪剤は、髪の毛にボリュームを出すことができ、薄毛も目立ちにくくする髪型にもすることが可能です。
ただし選ぶタイプや使う量、付け方などに気を付けないと、頭皮環境を悪くして抜け毛を増やすことにもつながってしまいます。
また、今のご自分の髪の毛にあった選び方も大切です。ダメージが気になる方は、頭皮ケアをしながらスタイリングできるタイプもあります。
市販のものには、皮膚を保護するような天然由来の成分が含まれているなど、種類もたくさんありますので、頭皮や髪の負担にならないようなものをぜひ探してみて下さい。