HARG+療法(ハーグ) > 今月の旬なニュース一覧 > 毛先が白いのは髪のSOS⁉ 栄養不足や睡眠不足になりがちな夏の対策法
ある日、鏡を見たら髪の毛先だけ白くなっていたり、白くまだらの点があったりということに気づいたことはありませんか。
その髪の表面に出てくる白い点のようなものは、髪を膜で保護しているキューティクルを突き破って出てきた内側の繊維質です。
こういった症状は、紫外線ダメージや猛暑続きでのストレスや寝不足、食欲が落ちために起こる栄養不足などが原因で生じてきます。
明らかに毛が白くなっていて擦っても落ちない状態であれば、髪が傷んで、頭皮環境も悪化しているサイン。抜け毛や薄毛につながってしまうことにも注意しなければなりません。そこで、なぜこんな症状が起きるのか、どう対策すればいいのかをご紹介します。
髪は、タンパク質の繊維がいくつも重なった束状で作られています。これをケラチンと呼んでいますが、これが千切れてしまうと束のまとまりがなくなってしまい、繊維がキューティクルの外に飛び出してくることがあります。
毛先や髪の途中が白くなるのは、髪を覆っている保護膜のキューティクルを突き破って出てきた内側の繊維質なのです。
この状態になるのは、すでに頭皮やその奥の発毛細胞にもダメージが蓄積されていると考えられますので、見つけたら早めの対策をしていきましょう。
髪の内部の繊維質が露出して白くなるのは、紫外線やドライヤー、ヘアアイロン、カラーリング、パーマなどの熱や刺激が加わり、髪の表面が剥がれることで起こります。
髪には、必要な水分や髪色を支える色素が含まれていますが、キューティクルが剥がれて繊維が外に露出すると水分や色素が流れ出し、繊維が光を反射して毛先が白く見えるようになります。
そして、このような刺激やダメージは、夏に生じやすい栄養不足や寝不足、疲労、ストレスなどと併せて、頭皮やその奥にある発毛機能にまで及んでいるともいえます。
連日の猛暑で食欲が落ちたり、冷たい麺類ばかり食べるようになったり、必要な栄養素が足りていないと、血行不良を起こしやすくなります。
寝不足やストレスも血管を収縮させ、血行不良を招きます。そうなると栄養が行き渡りにくくなり、髪を作る毛根周辺の細胞にも必要な栄養が届きにくくなります。
また、寝不足だと髪の健康を維持し、育毛にも深く関わってくる成長ホルモンの分泌が減少してしまいます。成長ホルモンの分泌が減ると、髪を保護する層も薄くなり、刺激に弱くなり、内部の繊維も飛び出しやすくなって髪が白く見えることに。
さらには髪の成長にも支障が生じて、細く弱々しい髪や抜け毛が増える原因になります。
頭皮や髪にとって夏はダメージを受けやすい条件がいくつも重なります。
そんな過酷な環境から守り、抜け毛や薄毛を増やさないようにするには予防に意識をし、外出時に日傘や帽子を使用する、炎天下を避けて外出する、またカラーやパーマ、ブリーチは頻度を抑えましょう。
特に夏は栄養不足と十分な睡眠への対策にも目を向けることが重要になるため、次にそれぞれの対策を解説します。
夏には食生活の偏りを解消することと、ふだんよりも栄養バランスへの配慮を心がけましょう。
毛先が白くなるのを予防し、頭皮環境を悪化させないために最も効果的なのは、適切な栄養を摂取することです。
特に髪に必要な成分は、タンパク質、ミネラル(亜鉛)、ビタミンです。この中で一番、重視してほしいのが亜鉛。
タンパク質を髪の主成分であるケラチンに変えるために必須であるにもかかわらず、髪に必要な栄養素のうち最も摂取しにくい成分であるからです。
亜鉛は、生牡蠣や豚や鶏、牛などのレバー、牛もも肉、豚肩ロース、豚ヒレ肉、うなぎ、イイダコなどに多く含まれていますが、通常の食生活ではなかなか不足しがちという場合にはサプリメントの活用もおすすめです。
髪が白く見えたり、頭皮環境が悪化したり、抜け毛が増えたりする原因は睡眠不足によっても起こります。夏の寝苦しさからくる睡眠不足は薄毛の進行を加速させてしまうので要注意です。
体の細胞を修復して成長を促す成長ホルモンは、主に眠っている間に多く分泌されます。
この成長ホルモンが分泌されると、「毛母細胞の増殖」「血行改善」「髪のタンパク質の増加」「抗炎症作用」などの働きがあるIGF-1(インスリン様成長因子1)という物質が生成されます。
睡眠不足で成長ホルモンが十分に分泌されないと、こういった働きも低下し、頭皮に雑菌が繁殖しやすくなり、抜け毛が増えるということにつながっていく可能性があるのです。
睡眠中は副交感神経が優位になり、血管が広がって血行が良くなります。その反対に眠る時間が短いと血流が悪くなります。
髪の成長に必要な栄養は、血液によって運ばれますので、頭皮が血行不良になるとそれが行き渡らなくなって、髪の毛が細くなってしまったり抜けやすくなったりします。
また頭皮の血行が悪くなると老廃物も溜まりやすくなり、抜け毛や薄毛だけでなくフケや臭いを生じる恐れもあります。
人の体は睡眠で生命活動のためのエネルギーを蓄えます。
睡眠が不足するとエネルギー代謝が機能しなくなりダメージが蓄積した状態が続き、生命維持の優先順位の低い頭皮や髪の毛へのエネルギー供給を下げます。
そして毛母細胞の活動も十分に行えなくなり、発毛不良の状態となってしまうのです。
白い髪や薄毛の原因にもつながる、なんとも悩ましい夏場の睡眠問題。そこで熱帯夜でも質の良い睡眠をとるためのポイントを紹介していきましょう。
眠りの鍵を握っているのが、体温です。体温には皮膚表面の体温と、深部体温という脳や内臓の体温があります。
夜になると体から放熱されて深部体温が下がることで、自然に眠気が生じて眠りに就くことができるのですが、夏に寝室の温度や湿度が高まり、この深部体温が下がりづらくなるため眠りにくくなってしまいます。
暑いと寝る部屋の温度を下げて寝るという方も多いでしょう。実は、むやみに冷やしすぎるのも快眠にとってはNGなんです。
真夏のお風呂上がりにすぐ冷房で冷やした部屋に入る方もいるかと思いますが、これも冷気によって手足の毛細血管が収縮してしまい、体の熱を放出する機能を妨げて、結果寝付けないということもあります。
では、どのようにすれば暑い夏でも寝やすくなるのか。熱帯夜でもしっかり眠りたい、そんな願いを叶える方法をご紹介します。
深部体温を下げるために大切なのが、お湯に浸かって入浴すること。夏は38~40℃のお湯に20分ほどつかりましょう。
このような入浴で深部体温は上がりますが、上がるとその反動でより下げるよう体の機能が働き、スムーズな入眠につながります。
上がった深部体温は約1時間かけて徐々に下がり眠気が高まるので、タイミングを逃さず眠れるように入浴時間を調整してみましょう。
夏にはシャワーだけという方は、足首、手首、首の後ろなど太い血管が通っている部分に合計5分ほど少し熱めのシャワーを当てることで深部体温を上げることができます。あえて上げて、深部体温が下がりやすいように工夫しましょう。
目から入る光の量が減れば減るほど、睡眠ホルモンであるメラトニンが分泌されやすくなります。入浴前には、部屋の照明を落としてリラックスできる色にしておきましょう。
また、浴室内の電気が明るい場合は消して、脱衣所の灯りだけにするか、もしくは間接照明にするのも効果的です。
パジャマに着替えるという動作がルーティンとなって、脳が眠るモードに切り替わるため、部屋着のまま寝てしまうのをやめて、着替える習慣を身につけると良いでしょう。
寝る直前にカフェインが入っている飲み物を摂ると寝つきに影響してしまいます。
夕方以降は水や麦茶、ルイボスティーなどカフェインレスの飲み物がおすすめです。
また就寝前に冷たいものを飲みすぎると血管が収縮して、深部体温の調節が上手くいかなくなるので、できるだけ常温で飲むようにしましょう。
髪をチェックして、白くなっているなど異変に気づいたら適切な予防を始めましょう。
先だけ白い毛や、白い部分が見える髪は、髪のダメージにより内側の繊維質が飛び出したものの可能性があります。
こうした髪が見つかった場合には、頭皮もダメージを受けているということ。
放置しないで紫外線を避け、栄養バランスを考えた食事に努め、夜はできるだけ熟睡できる工夫をしながら、夏にダメージを生じやすい頭皮を守り、髪の成長につながる対策をしていきましょう。