HARG+療法(ハーグ) > 今月の旬なニュース一覧 > 寝グセで薄毛のリスクが高まる⁉ 頭皮の状態を悪くするその理由とは?
12月は仕事上の付き合いや、イベントなどのお誘いも増え、どうしても帰宅が遅くなりがちです。
そんな日には急いで入浴し、髪を洗った後、よく乾かさずそのまま寝てしまい朝起きたら髪の毛にひどい癖が…。といったこともあるでしょう。
朝の忙しい時にこうなった髪を直すのは時間がかかり、面倒なもの。それだけならまだ良いのですが、寝グセのできやすい方は薄毛になる可能性が高いともいわれています。
それはどうしてなのでしょうか。薄毛との関係を解説ながら、予防対策もご紹介していきます。
なぜ髪に癖がつくかというと、それは「髪の毛が濡れた状態で寝ている」ことが主な理由といえます。
入浴して洗った髪を完全に乾かさずに眠ってしまうと、頭皮は不衛生になりやすく、抜け毛を増やす可能性を高めているということになります。
直接的な原因ではないものの、濡れたままの髪で寝ていると、髪に癖がつく以上に薄毛のリスクといった大きな問題につながっていきます。
頭皮には様々な常在菌が存在しています。その多くは色々な役割を持っていますので、全てが悪いということではありません。ですが、過剰に増えてしまうと困った問題が起きてきます。
水分が多い頭皮が蒸れて、皮膚に炎症を起こすマラセチア菌や他の雑菌が大量に増える環境を作ります。そして、かゆみや炎症、嫌な臭いなどを引き起こし、やがて抜け毛が増え、薄毛へとつながります。
雑菌は水分が多い環境で盛んに繁殖するため、髪が湿っているのに寝てしまったり、寝汗をかいたりすると、たちまち頭皮環境が悪くなってしまうのです。
つまり髪や頭皮を十分乾かさないで寝ることが、薄毛の原因になるということなのです。
実は以前は朝起きるとひどい寝グセだったのに、今はつかなくなったという場合も少し注意が必要です。
それは薄毛が進んだためか、あるいはAGA(男性型脱毛症)が発症しているためであることも考えられるからです。
そんな方の髪の毛の特徴として、
「髪の毛が柔らかい」「細い」「ハリやコシがない」といったことが挙げられます。
もともと、髪の質が柔らかく細かった方は必要以上に心配しなくても良いといえますが、もともと髪が太くしっかりしていて、寝グセもよくついたのに、最近になってそれがなくなったという方は、AGA(男性型脱毛症)や円形脱毛症、またヘアサイクルの乱れなどで毛にハリやコシがなくなっている可能性もあるのです。
これまでお伝えしたように、寝グセができる状態を直さないでいると、薄毛を招いてしまう危険もあるので、できないような対策をしていきたいものです。
具体的な対策をご紹介する前に、もう一つ寝グセができる仕組みを理解しておくことも重要です。
寝グセの最も大きな理由は「髪が濡れたまま寝るから」でしたが、それはなぜなのか説明します。
髪は水に濡れた状態にすると形が変化しやすくなりますが、乾くとそのままの形を保つ性質があります。それは、水素結合という反応が起きていることで起こります。
髪に水分が含まれるとその内部で水素の結合が一度切れるため、髪の固さが取れて、その反対に髪が乾くと水素が再び結びつくので、固くなるのです。
水分を含み水素の結びつきが取れた髪は柔らかいので形を変えやすく、乾いて固い髪は手でなでたぐらいでは変わらず、すぐ元の形に戻ります。
その作用を、髪を洗ってよく乾かさずに寝た場合にあてはめると、洗髪して髪の毛は水素結合が切れていることで、形を変えやすい状態になっています。
これを完全に乾かしていないと、形が変化しやすいままの状態で寝て、時間とともに乾いていく過程で再び水素同士が結合して髪は固くなります。
寝ている際に、枕に押しつけた形にクセがつき、その状態で乾いて固まってしまったということなのです。
ご自身を振り返って、次のようなことに思い当たることがないかチェックしてみましょう。
● 洗髪後そのまま寝てしまいがち
● よく寝返りを打っている
● 頭に枕を押し付けて寝る
● 固い枕を使っている
● 寝汗をよくかく
ドライヤーを強にして急いで手短に済ませてしまうと、頭皮や髪全体は生乾きのまま。髪や頭皮が湿っているということはよくあります。
髪が長めで厚みのある髪の方は特に、時間をかけて丁寧に乾かす努力をしましょう。
傷んだ髪というのは、髪の表面層を覆うキューティクルが傷ついて剥がれているため、髪の内側からタンパク質が流れ出て空洞状態になりがちです。
そのため水を吸いやすく、乾かしても乾きにくく、癖がつきやすくなります。
寝グセ対策が薄毛予防にもなる
寝る前に次の点を確認して改善すれば、寝グセも抑えられ、頭皮環境が悪くなるのも予防できますので、見直してみて下さい。
一番大切なのは洗った髪をしっかり乾かすこと。入浴後は、まずタオルドライで水分を拭き取り、続いてドライヤーを使い乾かします。
頭から20cmほど離して、まんべんなく温風をあてます。特に髪の根元は乾きにくいために地肌を乾かすように意識し、ドライヤーを持たない手でかき分けながら動かすと乾きやすいです。ドライヤーの最後は、1分くらい冷風をあてて髪を冷ますとよいでしょう。
大量の寝汗をかいて髪の水素結合が切れることで、寝グセがついてしまうことがあります。
寝汗は、寝ている間の体温調節という役割もあるのですが、体が水分不足だとベトベトとした汗となり、蒸発しにくく、癖がつきやすくなります。
毎日1ℓを目安に水分補給をこまめにして、寝る少し前に摂っても良いでしょう。
横向きになり枕に顔を押し当てて寝ると、一方の髪が押し付けられた状態になり、寝グセがついてしまいます。
できるだけ仰向けで寝ているのが理想ですが、低反発枕を使えば頭の形とフィットするため、癖がつきにくいともいわれます。
乾燥や摩擦でダメージを受けた髪には寝グセがつきやすいもの。傷んだ髪を回復させることは難しいのですが、トリートメントやコンディショナーを使うことで、これ以上傷まないようにすることができます。
コンディショナーは髪を保護し、刺激物から守り髪にまとまりを持たせることができるため、寝グセのつく状態を抑えられます。
注意していたのに、できてしまった時の、簡単で素早く直せる方法を最後にご紹介します。
もう一度髪に水分を与え、髪をとかしてから乾かせば直る場合もありますが、水をつけても直らない方に試していただきたいのが、蒸しタオルを使う方法です。
1) タオルを水で濡らし、軽めに絞ったらレンジで1分ほど加熱して蒸しタオルを作ります。
2) 広げて適温にしてから クセがついた部分に数分あてます。
3) その後、ブラシで整え直してから、ドライヤーで乾かしましょう。
蒸しタオルだと水で濡らすより、乾かす時間は少なくてすみます。部分的なクセはタオルを乗せて、全体的についている場合は頭を巻きましょう。
時間のない朝に早く寝グセを直したい時には、専用スタイリング剤を使用するのもおすすめです。
髪を濡らすことで、クセが取れるのは分かっていても短時間で直せないこともあります。そんな時、専用のスタイリング剤は髪の内部まで素早く浸透してくれるので、手早く寝グセを直すことができますよ。
12月は仕事に忘年会にと忙しく、連日深夜に帰宅。お風呂に入って髪を洗った後、そそくさと寝てしまい、朝の寝グセという方が増える時期でもあります。
今回は寝グセがつく生活習慣が、頭皮や髪に悪影響を及ぼしているということをお伝えしました。
寝グセがつくのは前日の夜に髪の乾かし方が足りないということで、頭皮の状態が悪化していることの現れでもあります。
お伝えしたように髪が湿った状態は、抜け毛が増え薄毛にもつながる可能性があります。
寝グセがついたら、髪を洗った後、地肌と髪を丁寧にしっかり乾かすよう意識してみて下さい。